自動車に乗る場合、強制保険の自賠責保険に加入されると思いますが、それだけでは補償が足りないのも事実なので、そこを補うのが自動車保険(任意保険)になります。
基本的には、相手に対する賠償と自分に対しての補償から成り立っています。
主なものを紹介していきます。
自動車事故で他人を死亡させた場合の賠償金や慰謝料、ケガや後遺障害を負わせてしまった場合に、その治療費や休業補償を相手に対して支払うものです。
過去の高額賠償では上位30のうち、そのほとんどが重大な後遺障害を負わせた場合になっており、金額も3億円を超えるケースも多くみられます。
無制限補償を選ぶ方が多く、その方が安心だと思います。
事故で「他人のもの」に損害を与えた場合に、その修理代等を補償するものです。
対物補償も無制限で付加されている方が殆どだと思います。
金額を設定されている方もたまに見かけますが、例えば観光バスでも1台の価格は3,000万~1億超になりますし、トラックとの事故で積み荷に高価なものが積載されている場合にはその積み荷の補償もしなければなりませんし、事故のはずみで家や店舗等に衝突して破壊した場合も補償しなければなりませんので、無制限が安心です。
これは契約自動車の事故で、自分や搭乗中の方が死亡したりケガをされた場合に生じる逸失利益や治療費などについて支払われるものです。
契約自動車の事故のみ補償するものと、他の自動車運転中や歩行中の自動車事故や自転車運転中の自動車事故等も補償されるものになります。会社によっては補償がもう少し広がったものがあります。
偶然の事故や盗難等による車への損害を補償するものです。
2つの補償があり、基本的には補償があるタイプと、単独事故を除いた補償のタイプがあります。
事故だけの補償と思っている方も多いのですが、盗難、火災爆発、台風、竜巻、洪水、物の飛来や落下、落書きいたずらも補償してくれます。一般条件の補償ならばこのほかの単独事故や当て逃げも補償されます。ただ、洪水の補償には津波は含まれません。
日常生活の上で偶然な事故により、他人にけがを負わせた場合や、他人の財物を壊してしまった場合、又は誤って線路に立ち入り電車の運行を妨げた場合に、法律上の損害賠償責任の額について保険金が支払われる特約です。
日常生活のおける補償と、自動車事故に限定されたものの2種類あります。
偶然な事故によりケガをした場合や財物を壊された場合に、相手へ法律上の損害賠償請求をするために支出された弁護士費用や、弁護士等への法律相談、書類作成にかかった費用等を保険金として受け取れるものです。
また、自動車を運転中の事故等により他人にケガ等をさせた場合に、刑事事件の対応を行うために支出された弁護士費用等を保険金として受け取れるものになります。
例えば、相手が過失100%の事故で相手が保険に加入していない場合等に裁判で損害費用を請求するときに使った弁護士費用等が対象になります。
車を運転する以上全員加入しているだろうと思っている方が多いですが、全国での任意保険加入率は87.9%で神奈川県は86.7%、東京都は85.1%、山梨県は83.6%となっていて、10台に1台強は加入していない車になります。(損害保険料率算出機構:2017年)
この他にも色々な特約がありますので、自分のニーズによって選択されると良いでしょう。
また、保険料に関しては最初6Sという等級から始まり1年間事故がないと1等級上がって7等級になり割引が大きくなっていきます。上限は基本的に20等級になります。逆に保険を使う事になった場合、1事故に対して3等級下がることになり、さらに事故あり係数というのが3年間適用になり割増になります。
この他、免許証の色や年齢、運転者を限定するかによっても割引があります。補償の対象年齢が上がると保険料が安くなったり、ゴールド免許も割引の対象です。また、乗る車にもよって同じ補償でも保険料が違っています。安心と補償の範囲と負担する保険料をよく相談されて加入するのが良いと思います。月々の負担のわずかな部分で削ってはいけない補償を削り、人生が大変なことにならないようにしたいですね。
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